文献詳細
文献概要
特集 終末期における延命医療のあり方
認知症患者への延命治療のあり方
著者: 朝田隆12 吉岡充3
所属機関: 1筑波大学大学院人間総合科学研究科 疾患制御医学 2筑波大学大学院人間総合科学研究科 精神病態医学 3医療法人充会 上川病院
ページ範囲:P.747 - P.751
文献購入ページに移動社会の高齢化とともに今日のわが国では,「死」がタブーでなくなりつつある.誤解を恐れずに言えば,この10年間に「死の大衆化」が進んだ.そして「どのように死んでゆくのか?」が公開の場で語られるようになった.これは認知症高齢者においてもようやく始まりつつある.
そこでは,リビング・ウィルの重要性が再三強調されている.またアメリカでは認知症患者に病名を告知する早期の段階で,経管栄養などの延命治療について意向を確認することも推奨されている.しかし日本における反応は乏しく,延命の意向確認などは日本の医療現場の感覚からは程遠い.そのような現状も踏まえつつ,本稿では認知症患者への延命治療のあり方について述べる.
参考文献
掲載誌情報