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文献概要
連載 リレーエッセイ 医療の現場から
緩和ケア医からのお願い
著者: 髙橋正裕1
所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院 緩和ケアセンター
ページ範囲:P.399 - P.399
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こんなことを言うと麻酔科の諸先輩におしかりを受けるかもしれませんが,多くの麻酔科医は,そんなにハードワークを強いられているわけではありません.しかも,毎日毎日,麻酔をするだけの単調な仕事…….だから,10年もやっていると,だんだん物足りなさを感じてしまい,ペインクリニックやICUなどのサブスペシャリティーを求め始めます.
さて,麻酔科医になって10年が経ち,ご多分に漏れずサブスペシャリティーを求めていたある日,欧米では麻酔科医が中心になって,術後の痛みに対処するAcute Pain Serviceというものが普及しつつあることを知ります.俄然魅力を感じた僕は,見よう見まねでAcute Pain Serviceを開始しました.麻酔業務開始前(早朝)と夕刻に病棟へ行き,新たな仕事(疼痛管理)をすることは,僕に満足感を与えてくれました.しかし,ある日僕は,自分が診ている患者さんの隣のベッドで,苦しんでいる患者さんがいるのに気づきます.同級生の外科医に「あの人は?」と聞くと,
「あぁ,ターミナルやねん.いろいろやってんねんけどな……」
「えらい痛がってるなー」
「そやねん……」
「よかったら,俺に疼痛管理任せてくれんか?」
「ええけど…….どうするねん?」
「んー,術後と同じ方法でやってみてええか?」
こんなことを言うと麻酔科の諸先輩におしかりを受けるかもしれませんが,多くの麻酔科医は,そんなにハードワークを強いられているわけではありません.しかも,毎日毎日,麻酔をするだけの単調な仕事…….だから,10年もやっていると,だんだん物足りなさを感じてしまい,ペインクリニックやICUなどのサブスペシャリティーを求め始めます.
さて,麻酔科医になって10年が経ち,ご多分に漏れずサブスペシャリティーを求めていたある日,欧米では麻酔科医が中心になって,術後の痛みに対処するAcute Pain Serviceというものが普及しつつあることを知ります.俄然魅力を感じた僕は,見よう見まねでAcute Pain Serviceを開始しました.麻酔業務開始前(早朝)と夕刻に病棟へ行き,新たな仕事(疼痛管理)をすることは,僕に満足感を与えてくれました.しかし,ある日僕は,自分が診ている患者さんの隣のベッドで,苦しんでいる患者さんがいるのに気づきます.同級生の外科医に「あの人は?」と聞くと,
「あぁ,ターミナルやねん.いろいろやってんねんけどな……」
「えらい痛がってるなー」
「そやねん……」
「よかったら,俺に疼痛管理任せてくれんか?」
「ええけど…….どうするねん?」
「んー,術後と同じ方法でやってみてええか?」
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