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特集 人口減少の衝撃 社会・病院はどう備えるか
文献概要
3月11日に東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災の復旧事業が進み,復興に向けて歩が進められようとしている.発災以後,被災地での他者への共感に溢れたコミュニティの実態を目にし耳にする都度,世界に誇るべき優れた日本社会の特質を再認識させられる.人口が減少し都市のあり方は大きく変わってくるが,都市を形づくるのは人間であり,人間に関心を寄せて都市のあり方を考えていくことが重要になってくる.被災地の方々の振る舞いは,都市政策の担当者としての筆者に,感銘と同時に様々な示唆を与えていただいた.被災者の方々に衷心よりお悔やみ,お見舞いを申し上げ,医療・福祉との関わりを中心にまちづくりの来し方行く末への問題認識を述べさせていただきたい.
参考文献
1)国立社会保障・人口問題研究所:日本の世帯数の将来推計(全国推計),2008年3月
2)中川雅之,栗田卓也:中心市街地の活性化政策の評価分析.季刊住宅土地経済2006年秋季号:21-29,2006
3)酒向正春:老人医療費の削減につながる環境―それはリハビリと社会参加の充実だ.日本の論点2010,文藝春秋:536-539,2009年12月7日
4)青柳幸利:高齢者の身体活動量の評価.体育の科学 60(6):396-405,2010
5)今村晴彦,他:コミュニティのちから,慶応義塾大学出版,2010,pp12-21
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