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特集 病院の医師確保戦略
女性医師の就業支援
著者: 湯村和子12
所属機関: 1自治医科大学 女性医師支援センター 2自治医科大学 腎臓内科
ページ範囲:P.123 - P.127
文献購入ページに移動■医師不足と女性医師の増加
勤務医師確保が難しくなり,医師不足に始まった医療崩壊は現在も続いている.特に新臨床研修制度により地方の大学病院では研修医が減少し,大学病院からの派遣医師に依存していた地域病院も負の循環に入り,十分な機能を果たせなくなってきている.医師不足はまさに,勤務医不足である.
そのような状況の中,本邦でも女性医師の増加が顕著になってきている.2008年度の厚生労働省調査(医師・歯科医師・薬剤師調査の概況)では医師の全体数28万6699人のうち女性医師は5万1997人と,18.1%程度である1).2006年度の調査では17%であり,2年おきに行われる調査であるので,2010年度には19%超になることが予測される.したがって,今後は先進諸外国並みに女性医師の占める割合が30%に限りなく近くなることは,避けられない事実である.
勤務医師確保が難しくなり,医師不足に始まった医療崩壊は現在も続いている.特に新臨床研修制度により地方の大学病院では研修医が減少し,大学病院からの派遣医師に依存していた地域病院も負の循環に入り,十分な機能を果たせなくなってきている.医師不足はまさに,勤務医不足である.
そのような状況の中,本邦でも女性医師の増加が顕著になってきている.2008年度の厚生労働省調査(医師・歯科医師・薬剤師調査の概況)では医師の全体数28万6699人のうち女性医師は5万1997人と,18.1%程度である1).2006年度の調査では17%であり,2年おきに行われる調査であるので,2010年度には19%超になることが予測される.したがって,今後は先進諸外国並みに女性医師の占める割合が30%に限りなく近くなることは,避けられない事実である.
参考文献
1)厚生労働省大臣官房統計情報部:平成20年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況,2009 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/08/
2)湯村和子:自治医科大学女性医師支援プログラムの実績と今後の展望.医学のあゆみ 233(13):1259-1255,2010
3)栃木県医師会:女性医師問題に関するアンケート調査報告書,2010
4)滝野敏子:女性医師への支援はなぜ必要か.病院 69(10):817-819,2010
5)滝野敏子:勤務体制のサポート.病院 69(11):903-905,2010
6)自治医科大学 女性医師支援センターHP http://www.jichi.ac.jp/hospital/women/
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