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特集 患者の医療情報探索
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著者: 井伊雅子1
所属機関: 1一橋大学 国際・公共政策大学院 アジア公共政策プログラム
ページ範囲:P.261 - P.261
文献購入ページに移動日本の医療制度改革は,病院改革を中心に,特に急性期病床の在院日数の短縮を進めてきた.患者情報に関しても,がん,心血管系疾患といった急性期の医療情報が比較的充実していると言えよう.しかし,われわれの日常に起こる医療や健康問題の8割はプライマリ・ケアの分野である.良好なコミュニケーションで医師-患者関係を築き,患者に寄り添い,責任を持って医療情報を提供してくれるプライマリ・ケアの専門家,いわゆるGP(General Practitioner,家庭医)の制度が日本には存在しない.これが患者満足度の低い理由の1つであろう.
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