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文献概要
特集 変化の時代に事務長に求められるもの
外部から入った事務局長の見た自治体病院
著者: 加藤進1
所属機関: 1茨城県立こころの医療センター
ページ範囲:P.468 - P.472
文献購入ページに移動茨城県立こころの医療センター(旧県立友部病院)は昭和25(1950)年に開設され,昭和39(1964)年には614床を有する自治体病院として,その役割を果たしてきた.当時はまだ精神科疾患への認識・理解が薄く,社会に受け入れられない状況の中,一般社会から隔離された入院療養が主体であった.それ故に増床を毎年のように繰り返し,やがて「東洋一」と言われるほどのマンモス病院が構築されたわけである.
その後,精神科疾患に対する治療も変化を遂げる中,時代と共に病院規模も縮小されていき,民間精神科病院の開設も影響して患者数は減り始め,稼働病床286床での運用となった.そして「県立病院を存続させるべきか?」「政策医療をどのように展開していくのか?」「赤字体質の病院をどのように再建するのか?」といった課題を抱える中,「友部病院(現こころの医療センター)あり方検討会」が発足し,新築移転との結論が出されたのである.
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