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特集 地域包括ケアと病院 【事例】地域包括ケアと病院
―地域病院―高知県国保梼原病院の取り組み
著者: 内田望1
所属機関: 1梼原町立国民健康保険梼原病院
ページ範囲:P.811 - P.814
文献購入ページに移動梼原町は高知県北西部の愛媛県境に位置し(図1),人口3,745人(2013年5月末現在),高齢化率41%,町域面積の91%が林野で占められている山間の町である.かつて坂本龍馬が脱藩した町としても知られている.町中心部の標高は410mで冬には積雪もある.南国土佐という暖かいイメージとはほど遠く,土佐のチベットとすら言われることもある.
梼原病院は病床数30床で,すべて急性期の一般病床であり,常勤医師の5人は皆内科医(いわゆる総合医)である.診療科は内科,整形外科,眼科,小児科,精神科(2009年5月から休診中)で,内科以外は他院から派遣を受けて診療をしている.隣町の住民を合わせて約6,000人が梼原病院の医療圏内に住む対象人口である.梼原病院に併設する形で梼原町保健福祉支援センターがある.玄関が共通であり,1つ屋根の下に医療機能を担う施設と保健・福祉機能を担う施設が併存している形である(写真1).様々なケースにおける情報共有や連携体制はスムーズで,保健・医療・福祉・介護が一体となった地域包括ケアの実践がなされている.
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