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特集 診療支援業務の新潮流
医師事務作業補助の仕事の現状と今後のあり方
著者: 瀬戸僚馬1
所属機関: 1東京医療保健大学 医療保健学部 医療情報学科
ページ範囲:P.866 - P.870
文献購入ページに移動かくして成長してきた医師事務作業補助者ではあるが,未だ検討すべき課題は多い.医師事務作業補助者の設置根拠はいまだ診療報酬という永続性を保証されないスキームに過ぎず,その業務内容もかなり流動的なものである.そして,同職種が活躍するためには相当の医学知識が必要でありながら,その教育要件は6か月のOJTと,そこに含まれる32時間のOff-JTという極めて少ないものだ.結果,病棟回診などをサポートできる専門人材も増えてきたが,他方では「第1世代」が続いている病院も少なくない.そして,実務者からは「他の職種の業務を手伝わされているのでは」という疑問も,少なからず仄聞する.このような課題は山積しているが,それでもインセンティブとして妥当な時期が過ぎれば,今は重点評価されている医師事務作業補助加算の位置づけも,どこかで転機を迎えざるを得ない.
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