文献詳細
特集 新たな専門医制度と病院
総合診療専門医と協働するプライマリ・ケア診療所看護師の役割と教育
著者: 森山美知子12 松浦亜沙子3
所属機関: 1広島大学大学院医歯薬保健学研究院応用生命科学部門 成人看護開発学 2広島大学大学院医歯薬保健学研究院応用生命科学部門 慢性疾患看護専門看護師コース 3元・広島大学大学院保健学研究科保健学 専攻慢性疾患看護専門看護師コース
ページ範囲:P.971 - P.975
文献概要
米国国立科学アカデミーは1996年に,プライマリ・ケアを「患者の抱える問題の大部分に対処でき,かつ継続的なパートナーシップを築き,家族及び地域という枠組みの中で責任を持って診療する臨床医によって提供される,総合性と受診のしやすさを特徴とするヘルスケアサービスである」と定義している1).
慢性・進行性の疾患や障害を抱える患者の増加,患者を取り巻く家族や社会,ライフスタイルに関連が示唆される疾病の増加,そして複数の疾病を同時に抱える高齢者の増加などが進むわが国においても,プライマリ・ケア医(総合診療専門医)を地域医療の中心に位置付け,プライマリ・ケアを推進していくことが,わが国の抱える医療の構造的問題点を解決していく重要な鍵になると考える.そして,そこで協働する看護師の役割と能力を強化することが制度を成功に導くために重要である.
参考文献
掲載誌情報