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文献概要
特集 リビングウィルを考える
事前指示をめぐる世界の状況と日本
著者: 岡村世里奈1
所属機関: 1国際医療福祉大学大学院 医療経営管理分野
ページ範囲:P.281 - P.285
文献購入ページに移動 本稿では,事前指示をめぐる海外の状況について紹介してみたいと思う.ところで,日本では,終末期における自分の意思を事前に表明した指示書のことを「リビングウィル」(Living Will)と呼ぶことが多いが,海外では「事前指示(書)」(Advance Directives)と呼ぶのが一般的である.なぜなら,海外には終末期における自分の意思の実現を目指した指示書には様々な形があり,リビングウィルはそのうちの1つに過ぎないからである.そこで本稿でも海外の状況を説明する際の混乱を避けるため,「リビングウィル」ではなく「事前指示」という言葉を使っていきたいと思う.
参考文献
1)5つの願い http://www.agingwithdignity.org/catalog/nonprintpdf/Five_Wishes_Multi_Final_JP.pdf
2)Brauer S,et al:Country Reports on Advance Directives,ESF Exploratory Workshop.Advance Directives:Towards a Coordinated European Perspective?,Institute of Biomedical Ethics,University of Zurich,2008 http://www.ethik.uzh.ch/ibme/veranstaltungsarchiv/2008/ESF-CountryReports.pdf
3)甲斐克則,谷田憲俊(編):安楽死・尊厳死(シリーズ生命倫理学),丸善出版,2012
4)新井誠(編):イギリス2005年意思能力法・行動指針,民事法研究会,2009
5)岡村世里奈:米国の高齢者終末期ケアの動向④─終末期の意思決定(下).病院 69(5):375-378,2010
6)Advance care planning for volunteers http://www.dyingmatters.org/page/advance-care-planning-volunteers
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