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特集 これからの看護教育と病院
近未来の看護と病院・学校の役割
著者: 星北斗1
所属機関: 1公益財団法人星総合病院
ページ範囲:P.371 - P.375
文献購入ページに移動 医療・看護・介護の連携・連続については,結果としての医療費抑制への期待もあって近年さらに意識が高まっている.地域連携は紹介状と患者のやり取りによる病診連携,あるいは開放型病棟の普及と共同指導が1つの流れであったが,共同指導やそのベースになる開放型病棟は,日本型の医療体制にあっては患者負担の増加を招くこと,診療所の医師の多忙などを表面的な理由としてなかなか浸透せず,多くの連携の拠点となってきた病院では,ある意味で手詰まりの状況となっている.
このような状況にあって,一方ではDPC(Diagnosis Procedure Combination)の普及が急性期病院の在院日数を劇的に減少させたが,他方で直接住居に戻れる状況まで待っての退院ではなく,次の病院への転院を前提としていることが少なくない.極端な場合,入院時点で2週間後の転院先を患者家族が探して確保することが入院の条件とされているということさえある.このような患者を引き受ける亜急性期あるいは回復期,さらには慢性期を担う病床は数的にも十分であるとは言えず,また老健や特養は入所待機者が多く適切な療養ができる環境を得ることは相当に困難な状況となっている.
このような状況にあって,一方ではDPC(Diagnosis Procedure Combination)の普及が急性期病院の在院日数を劇的に減少させたが,他方で直接住居に戻れる状況まで待っての退院ではなく,次の病院への転院を前提としていることが少なくない.極端な場合,入院時点で2週間後の転院先を患者家族が探して確保することが入院の条件とされているということさえある.このような患者を引き受ける亜急性期あるいは回復期,さらには慢性期を担う病床は数的にも十分であるとは言えず,また老健や特養は入所待機者が多く適切な療養ができる環境を得ることは相当に困難な状況となっている.
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