病院72巻5号

2013年05月発行

特集 これからの看護教育と病院 【事例　看護教育と病院】

職員の強みを活かした「組織づくり」「人づくり」―長田病院

著者： 武藤節子¹ 江崎宣子²

所属機関： ¹医療法人清和会 長田病院 法人看護部 ²医療法人清和会 長田病院 看護科

ページ範囲：P.385 - P.388

　長田病院は福岡県柳川市にある182床のケアミックスの病院で，看護体制は7対1である．少子高齢社会を迎え，医療介護を取り巻く環境は，ますます厳しく，柳川市の高齢化率は2014年度29.5％と推計される．その中で地域ニーズにあった医療サービスを提供していくためには，医療の質を向上させる必要があり，そのための人材育成が求められる．

　当院では，職員1人ひとりの強みを活かす組織づくりを目指しES（従業員満足）からCS（顧客満足）を向上させるために，加点主義人事考課制度を導入した．人材の育成と活用を行うため「働き甲斐を支援する」「働きやすさを支援する」「体系的な教育システムの構築と運用」の3つに分けて対策を行ったのでここに述べる．

参考文献

1）松下博信：看護経営学　第3版，日本看護協会出版会，2000，pp223-247

2）長田英輔，他：涙の嘆願状で院長を招聘，組織を建て直した医療法人清和会長田病院．斉藤清一（編著）：エクセレントホスピタル，日総研，2008，pp157-192

3）長田病院：ラダーと職能給連動報酬制度で見えにくい努力も評価．特集　看護師が集まる病院逃げる病院．日経ヘルスケア 3：34-36，2007

4）武藤節子：ストレスフルな職場からやりがいを感じられる職場環境へ．特集 中堅ナース定着への環境づくり─現場でできる創意工夫．看護 5：47-50，2007

5）武藤節子：人材育成のキーワードは目標面接．看護部マネジメント 237：5-33，産労総合研究所，2006

6）古賀由里：クリニカルラダーと人事考課制度を活用した教育体制．看護部マネジメント 282：11-18，産労総合研究所，2008