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文献詳細

雑誌文献

病院72巻6号

2013年06月発行

文献概要

連載 世界病院史探訪・3

古代ギリシアの医神アスクレピオスの神殿

著者: 石田純郎1

所属機関: 1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑

ページ範囲:P.423 - P.424

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 アスクレピオスの神殿(Asclepion)は,欧米の医史学書では,病院のルーツとされている.紀元前4世紀から紀元後4世紀までの古代ギリシア文化圏に,600か所ほど造られ,古代ローマ文化圏にも受容されていた.

 ギリシア神話の医神は,アポロン,その息子のアスクレピオス,孫娘である健康の女神ヒギエイアである.アポロンの専門は多様であるが,アスクレピオスは医の専業の神である.病人あるいはその代理人は,入浴して身を浄め,神殿でアスクレピオス像に病気の平癒を祈り,お籠り堂(病室)で眠りに就く.夢の中にアスクレピオスが現れ,治療してくれる,あるいは治療のヒントをくれる.ヒントは覚醒後,神官(アスクレピオスの神殿で,看護師の役割)に告げ,治療を神官から受ける.1晩から数か月間,神殿に滞在して,病人は平癒して,退院する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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