icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院72巻6号

2013年06月発行

文献概要

特集 女性医師のキャリアデザインと病院

女性医師支援を通じて地域の医療に貢献する―MUSCATプロジェクトの活動と今後

著者: 片岡仁美12

所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 地域医療人材育成講座 2医療人キャリアセンターMUSCATセンター

ページ範囲:P.462 - P.464

文献購入ページに移動
 医師不足と地域・診療科による医師の偏在が社会的にも大きな問題となっている昨今,医師不足によってますます過酷になる労働条件の中で,急速に増加している女性医師の就労状況が注目されてきた.女性医師の能力を生かすという目的のみならず,医師不足への即効性のある方策としても,女性医師の就労支援は重要視されている.

 女性医師は近年急速に増加し,現在29歳以下の女性医師は全医師の35.9%を占める1).わが国の女性の年齢階級別労働力人口比率の推移をグラフ化すると,女性は30代で就労人口が低下し,M字カーブを描くことが知られていが,医師においても,一般人口と比べれば離職率は低いものの,卒後5~15年の10年間に女性労働人口が減少することが報告されており,東京医科大学・川崎医科大学で施行されたアンケートでは(同大学卒業生1423人を対象,711名の回答),「常勤医をやめたことがある」55%であった.離職時の年齢は「25~29歳」44%,「30~34歳」42%(計86%)と報告された2)

参考文献

1)厚生労働省大臣官房統計情報部:医師・歯科医師・薬剤師調査の概況(平成22年)http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/10/index.html
2)医師の需給に関する検討会報告書(平成18年7月)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/dl/s0728-9c.pdf
3)片岡仁美.岡山発女性医師支援:岡山MUSCATの紹介と実績─トレーニングと柔軟な働き方が可能にした37名の復職.医学のあゆみ 233:1111-1116,2010
4)Katoaka HU, et al. Measurement and correlates of empathy among female Japanese physicians. BMC Medical Education 12:48, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら