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研究と報告【投稿】
インシデントに起因する追加的医療費算出の試み
著者: 江上廣一1 廣瀬昌博12 津田佳彦1 大濱京子1 本田順一1 島弘志1 今中雄一3
所属機関: 1聖マリア病院 医療の質管理本部 2島根大学医学部附属病院 病院医学教育センター 3京都大学大学院医学研究科 医療経済学分野
ページ範囲:P.469 - P.473
文献購入ページに移動1件当たりの追加的医療費は,レベル2~3a:10,676±23,999円(216件)およびレベル3b~5:174,839±212,971円(22件)で,後者が有意に高額であった(p<0.001).また,追加的医療費の確認できた全事例242件のうち,最も実施された診療行為は“処置・手術”であり,最も医療費が投入された診療行為は“注射”であった.それらの実施件数および1件当たりの追加的医療費は,前者が137件(56.6%)および1,993円,後者が80件(33.1%)および25,235円であった.
インシデントによる追加的医療費を正確に把握し,より適切な病院経営と医療安全活動を行うことができる.とくに高額の費用が必要なレベル3b以上への対策が重要である.
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