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文献詳細

雑誌文献

病院72巻7号

2013年07月発行

文献概要

連載 世界病院史探訪・4

教会に隣接したスペイン・ポルトガルのHospital

著者: 石田純郎1

所属機関: 1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑

ページ範囲:P.511 - P.512

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 日本最初の西洋式のHospitalは大分にあった府内病院である.ポルトガル人商人でイエズス会の宣教師,そして外科医でもあったアルメイダ(Luis de Almeida,1525~1583)が,1557年に豊後府中(現・大分市)に領主・大友義鎮(宗麟)の庇護を受けて設立した病院である.1555年にまず育児院が,1557年にHospitalが,教会(デウス堂)に隣接して建てられた.この施設は1586年に島津軍が大友氏を破って,府内を占領した際に焼失した.その後のキリスト教弾圧により日本には史料が残されていない.

 当時,長崎にもHospitalは建てられていたようで,「HOSPITAL」の銘のある洋鐘が残されている。長崎にあったサンチャゴ病院の銅鐘で,現在は大分県竹田市立歴史資料館に国指定重要文化財として保存されている(サンチャゴの鐘、所有者は中川神社).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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