文献詳細
文献概要
特集 なぜ今,医療基本法なのか
巻頭言 フリーアクセス
著者: 井伊雅子1
所属機関: 1一橋大学国際・公共政策大学院
ページ範囲:P.601 - P.601
文献購入ページに移動今回の特集では,「医療基本法はなぜ必要か」として伊藤雅治氏に,医療基本法について全体像をご解説いただくとともに,医療基本法のこれまでの経緯や既存の医療法との違いなどについてもご執筆いただいた.終戦から1980年代までは,医療政策の基軸が明確であり,わが国が経済成長を続けたこともあり,政策形成過程で国民的な合意形成が比較容易であったが,今後はこうした国民的合意形成が難しくなる傾向にあり,我が国の医療制度の基本方向について明確にする必要性が高まることが指摘されている.田中秀一氏には,医療現場の課題を具体的に考察しながら医療基本法の必要性について,前田哲兵氏には,弁護士として,医療基本法はどうあるべきかご考察いただいた.特に東京大学公共政策大学院・医療政策実践コミュニティー(H-PAC)の医療基本法チームリーダーを務められたお立場から,H-PAC医療基本法要綱案をご紹介いただいた.
掲載誌情報