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文献概要
特集 なぜ今,医療基本法なのか
医療基本法はなぜ必要か
著者: 伊藤雅治1
所属機関: 1全国社会保険協会連合会
ページ範囲:P.602 - P.606
文献購入ページに移動 急速な高齢化,医療技術の進歩等により膨張を続ける国民医療費を誰がどのように負担するのか,医師の地域偏在,診療科間偏在の是正等課題山積のわが国の医療制度を今後どのようにしていくのかについて,国民的な合意形成は容易ではない.
医療基本法はなぜ必要か.医療政策のあり方をめぐる国民的合意形成が今後ますます難しくなることから,国民皆保険制度を柱とするわが国の医療制度の基本方向について明確にする必要性が高まるというのがその答えの1つである.これまで医療政策の基本方向についての国民的合意形成は高度経済成長等を背景にし,現在ほど困難ではなかった.現在,各方面で医療基本法をめぐる議論が活発化してきているが,わが国の医療政策の歴史的変遷との関連において考察してみたい.
医療基本法はなぜ必要か.医療政策のあり方をめぐる国民的合意形成が今後ますます難しくなることから,国民皆保険制度を柱とするわが国の医療制度の基本方向について明確にする必要性が高まるというのがその答えの1つである.これまで医療政策の基本方向についての国民的合意形成は高度経済成長等を背景にし,現在ほど困難ではなかった.現在,各方面で医療基本法をめぐる議論が活発化してきているが,わが国の医療政策の歴史的変遷との関連において考察してみたい.
参考文献
1)伊藤雅治:我が国の医療政策の歴史的変遷と今後の方向.東京大学医療政策人材養成講座編:「医療政策」入門─医療を動かすための13講.医学書院,pp77-86,2009
2)医療基本法案,社会保険旬報 No1043 36~37,1972
3)厚生省50年史,p1017,1988
4)野党の医療保障法案,社会保険旬報 No1043,31-35 1972
5)東京大学医療政策人材養成講座2期生「患者の声グループ」患者の声をいかに医療政策決定プロセスに反映させるか,社会保険旬報,No2295~2297,2006
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