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文献詳細

雑誌文献

病院73巻1号

2014年01月発行

文献概要

連載 世界病院史探訪・10

小庭のある困窮者収容施設群―ライデンのホフィエ

著者: 石田純郎1

所属機関: 1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑

ページ範囲:P.15 - P.16

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 ホフィエ(Hofje)は,オランダではライデンにもっとも多いが,ハールレム,アムステルダム,ウトレヒト,アルクマール,ハーグ,デルフトなどにもある.ドイツの諸都市にも,同様の施設がある.Hofとは,ドイツ語と同様,オランダ語で庭を意味する.-jeはオランダ語の接尾語で,小さいを意味する.Hofjeで小庭の意味になる.

 ホフィエは1480年以後に設置され始め,東西貿易で巨万の富を得たオランダの「黄金の世紀」である17世紀に数多く設置された.往時,人口5万人のライデンに35か所ものホフィエがあった.花咲く小庭には井戸,日時計が置かれ,絵になる美しさだ.小庭の周辺に,背の低い5~20軒の長屋を配し,貧しい老人や病人を無料で収容し,世話をした.設置主は富裕な市民で,しばしばその名称に創設者の姓が冠されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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