病院73巻1号

2014年01月発行

特集 人口高齢化と病院医療

地域連携における病院の役割―長崎在宅Dr.ネットの取り組みと在宅医が病院に望むこと

著者： 詫摩和彦¹² 白髭豊³⁴⁵

所属機関： ¹医療法人 たくま医院 ²認定NPO法人 長崎在宅Dr.ネット 広報部 ³医療法人 白髭内科医院 ⁴認定NPO法人 長崎在宅Dr.ネット 事務局 ⁵長崎市医師会

ページ範囲：P.48 - P.53

　長崎市では，長崎在宅Dr.ネットや，2008年4月より2011年3月まで行われた「緩和ケア普及のための地域プロジェクト（OPTIM）」の活動を通して，病院と在宅医療の連携が進展し，多職種連携が発展的に進み，患者の望む療養場所の実現と緩和ケアの充実が実現しつつある．本稿では，長崎在宅Dr.ネットやOPTIMの取り組みについて紹介するとともに，地域医療の最前線を担う開業医の立場から，高齢化社会における病院への要望を述べる．

参考文献

1）白髭豊，藤井卓：長崎在宅Dr.ネットによる地域医療連携．日本医事新報 4224：29-32，2005

2）藤井卓，白髭豊：長崎在宅Dr.（ドクター）ネットにおける病診連携・在宅医療の実践．長崎県医師会報 726：19-21，2006

3）詫摩和彦：「長崎在宅Dr.ネット」という在宅医療のネットワークづくり～メーリングリストの導入と活用～．（特集：地域を支えるネットワーク）訪問看護と介護 13（12）：986-991，2008

4）白髭豊，諸岡久夫：がん対策のための戦略研究「緩和ケアプログラムによる地域介入研究」へ長崎市医師会が参加したことについて（報告）．長崎市医師会報 486：34-37，2007

5）白髭豊，諸岡久夫：「がん対策のための戦略研究（課題2：緩和ケアプログラムによる地域介入研究）」へ長崎市医師会が採択．長崎県医師会報 740：14-16，2007

6）白髭豊：長崎在宅Dr.ネットの取り組みと「緩和ケア普及のための地域プロジェクト」．片山壽（編）：地域で支える患者本位の在宅緩和ケア．篠原出版新社，pp172-188，2008

7）白髭豊：〔長崎市〕地域緩和ケアネットワークの構築の試み．ホスピス緩和ケア白書2008，（財）日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団「ホスピス緩和ケア白書」編集委員会（編），（財）日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団，pp78-82，2008

8）白髭豊：在宅医療と緩和ケアネットワーク─長崎での地域医療連携の試み─．緩和医療学 11（3）：9-15，2009，先端医学社

9）白髭豊，藤井卓，野田剛稔：在宅緩和ケアネットワークの構築─長崎での取り組み（最新情報）─．日在医会誌 11（1）：119-123，2001

10）白髭豊，野田剛稔：「緩和ケア普及のための地域プロジェクト」を中心とした長崎の取り組み．緩和ケア 20（1）：34-45，2010

11）白髭豊，野田剛稔：在宅支持療法のネットワーク構築．呼吸 29（1）：63-69，2010

12）白髭豊，野田剛稔：がん医療における診療所同士の連携．Medico 41（3）：9-14，2010，千代田開発

13）白髭豊，安中正和，奥平定之，上戸穂高，野田剛稔：長崎市における地域医療連携～長崎在宅Dr.ネットと緩和ケア普及のための地域プロジェクト（OPTIM長崎）～．長崎県医師会報 771：32-37，2010