病院73巻11号

2014年11月発行

連載 アーキテクチャー　第238回

公立甲賀病院

著者： 椙村睦美¹ 南部晋平²

所属機関： ¹株式会社内藤建築事務所 企画部企画室 ²株式会社内藤建築事務所 本社事業部設計部

ページ範囲：P.828 - P.833

■はじめに
　甲賀市は滋賀県南東部の内陸部に位置し，関西経済圏と中京経済圏に近接している．公立甲賀病院（以下，当院）は70余年の間，甲賀市水口町の市街地で地域医療に貢献してきた．
　2013年4月，当院は旧敷地から北に1.5kmほど離れた丘陵地に全面移転した．自然環境に恵まれた立地条件を生かし，病棟と外来診療棟を分離した“ヒューマンスケール”の施設として413床の地域完結型の急性期中核的病院として生まれ変わった．
　新病院開院後約1年が経過し，設計時の計画と開院後の使用状況を比較し，公立甲賀病院の施設計画について報告する．