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文献詳細

雑誌文献

病院73巻11号

2014年11月発行

文献概要

特集 これからの医療安全を考える

医療安全と連動した患者サポート体制

著者: 豊田郁子12

所属機関: 1新葛飾病院 2患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋

ページ範囲:P.870 - P.873

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 昨今,医療安全とともに医療者と患者・家族との間のコミュニケーションの大切さが認識されるようになり,2012(平成24)年の診療報酬改定では,患者サポート体制充実加算が新設された.私は,2004年10月から新葛飾病院(以下,当院)の医療安全対策室に勤務し,患者サポート業務に携わってきた.この職に就いたきっかけは,故・清水陽一院長(当時)から,「患者の視点で,院内の医療安全を担当してほしい」と声をかけていただいたことだった.
 2003年に他院の医療事故で息子を亡くした私には驚くような提案だったが,「医療現場に足りないのは患者の視点だと思う,経験したことを再発防止に生かしてほしい」という清水病院長の言葉を受け,この取り組みが始まった.このような経緯を経て,2012年に「患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋」を設立し,現在私は,医療対話推進者の養成研修を定期的に開催するなど,医療対話推進を支援するための活動を行っている.

参考文献

1)厚生労働省:医療対話推進者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針─説明と対話の文化の醸成のために─(平成25年1月10日付医政総発0110第2号厚生労働省医政局総務課長通知)
2)厚生労働省保険局医療課:疑義解釈資料の送付について(その12)平成25年3月21日
3)患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋 http://www.kakehashi-npo.com/
4)大熊由紀子,他(編著):患者の声を医療に生かす.pp10-30, 116-134,医学書院,2006
5)豊田郁子:うそをつかない医療.亜紀書房,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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