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雑誌目次

雑誌文献

病院73巻2号

2014年02月発行

雑誌目次

特集 2025年に求められる病院経営のプロ

巻頭言

著者: 今村英仁

ページ範囲:P.97 - P.97

 この10年間にDPC制度の本格的導入,病床区分の見直し,社会医療法人制度の導入等と病院経営を取り巻く環境は大きく変化してきた。現在,団塊の世代が75歳を迎える2025年までに社会保障制度改革を一段落させるための施策が進み,病院経営環境はさらに大きく変わろうとしている。このような状況で病院経営のプロは誰が担い,どのように育てればよいのだろうか? 本誌では,2005年に一度「病院経営のプロをどう養成するか」という特集を組んだ。この時の特集では,日米の大学院の病院経営・管理学講座,国立保健医療科学院の病院管理研修プログラムなどを取り上げ,病院経営のプロ養成の在り方を紹介した。それから約10年経ったが,欧米と異なり日本では,病院経営のプロを専門養成施設で育てるのが一般的になったとは言い難い状況にある。以上を踏まえ,本企画では,「2025年に求められる病院経営のプロ」を主題に,副題として「病院経営のプロは誰が担い,どう養成するか」として病院経営者について考察することとした。

 はじめに,2025年に求められる病院経営の「プロフェッショナル」について,医療と介護,両方の制度設計に深く携わり,大学院のMBAで教鞭を執られている田中滋氏にまとめてもらった。

2025年に求められる病院経営のプロフェッショナル力

著者: 田中滋

ページ範囲:P.98 - P.102

■プロフェッショナルとは

経営者はジェネラリスト型のプロフェッショナル

 現代日本において,プロフェッショナルという言葉は,「かなりの程度標準化された訓練課程や選抜課程を経てはじめて遂行できる職業に就いている人」を指して使われることが多い.そのように理解したプロフェッショナルについては,本人が意識するか否かは別として,意思決定や行動に関して理論や一定の標準が存在する場合が一般的である(ただし上級者は理論が教える定石を超える行動をとれるだろうが).

 プロフェッショナルが遂行する職務はジェネラリスト型とスペシャリスト型に分けられる.スペシャリスト型の中でも,訓練課程がもっとも確立され,職務に伴う社会的責任を高く求められる職種の典型は,医師を始めとする医療専門職,弁護士など法律専門職,公認会計士など会計専門職であろう.医療者は古代各地の文明発生以来,法律職もローマ共和国時代から活躍してきた.

病床機能分化への対応―急性期大病院の立場より

著者: 相澤孝夫

ページ範囲:P.103 - P.107

 超高齢人口減少社会を迎えたわが国は,社会保障国民会議・社会保障改革国民会議が提案した2025年のあるべき医療提供体制の姿に向かって,2018年をめどに抜本的改革を行おうとしている.政府は病床区分上の一般病床において入院医療を提供している病院と病床の機能分化を図り,二次医療圏において効果的・効率的な急性期入院医療が行える体制を構築するとともに,生活圏域において激増する高齢者に特有な入院医療ニーズと増加する在宅医療に応じた適切な体制を構築することを目指している.

 このため,政府は「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案」を決議し,医療提供体制の改革を病床の機能分化・連携により推し進めようとしている.これを実効あるものとするために,病床機能に関する情報を都道府県に報告する制度を創設するとともに,必要な病床の適切な区分の設定による都道府県の地域医療ビジョンの策定と,これを実現するための都道府県の役割の強化などの措置を講ずるとしている.さらにこの機能分化と連携を推進するための新たな財政支援制度を創設することと診療報酬による適切な評価を併せて行うとしている.病床機能については,各病院が病棟ごとにその機能が高度急性期・急性期・回復期・慢性期のいずれに該当するかを自主的に判断して報告することになる.

2025年に求められる病院経営―急性期の中小病院の立場から

著者: 織田正道

ページ範囲:P.108 - P.112

 これまでの10年,病院を取り巻く環境は大きく変わってきた.しかし,今までとは比較にならないほどのスピードで,これからの10年は激動し,それぞれの病院のあり方そのものが問われる時代になるものと思われる.このような時代にあって,医療の質を向上させながら健全な病院経営を継続するためには,経営者の責任は重大である.また,その役割は多岐にわたり,過去の実務を通じて会得した経営手法だけでは,その責務を果たすのは難しくなってきた.特に,医師として診療に時間を割かれる経営者が多い中小病院においては,なおさらのことである.そのような中,経営を補佐し,管理能力のある人材を如何に獲得できるかが重要な鍵を握るものと考えられる.ただし,大病院と違い200床未満の中小病院にあっては多くの経営専従のスタッフを抱えることが難しい.従って,院内の人材の中から,日常業務とともに,経営の補佐ができる人材を育成していく必要が出てくる.

 ここでは,まず「2025年に求められる急性期の中小病院のあり方」について,筆者が所属する全日本病院協会(以下,全日病)の病院のあり方委員会がまとめた「病院のあり方に関する報告書2011年版」1)を引用し,私見も交えて述べたいと思う.その後に筆者の病院(以下,当院)がこれまで行ってきた「病院経営に携わる人材の育成」について触れる.

回復期リハビリテーション病棟運営に求められるもの

著者: 宮井一郎

ページ範囲:P.114 - P.119

 回復期リハビリテーション病棟(回リハ病棟)は「脳血管疾患又は大腿骨頸部骨折等の患者に対して,リハビリテーション(リハ)を集中的に行って,ADLの向上による寝たきりの防止と家庭復帰を実現する」という明確な目的を持つ.

 経営的観点からの収支を左右する要素として,収入は病床稼働とリハ単位,費用は多くの病院で6割を超える人件費と単純な構造に見える.しかし,中長期的に収益構造を維持・改善するためには,外部環境に対する柔軟な姿勢や継続的な内部環境の変革が必要である.外部環境としては,周囲の回リハ病棟の増加や人口動態,2025年をにらんだ診療・介護報酬の動向が大きな要因である.内部環境に関しては,リハ医療の質・安全の向上,効率の良いリハ・ケア提供体制,肥大した組織に対する管理職のマネジメント力強化やスタッフ構成の高齢化に対する計画的対応などが重要であろう.

 本稿では,これまでの診療報酬の変遷を踏まえて,回リハ病棟に対する社会的ニーズ,組織肥大化や将来的な人件費増に対する組織運営の問題について言及したい.リハ医療の質については紙面の制約上,他稿1)を参照されたい.

求められる慢性期病院と経営

著者: 原祐一

ページ範囲:P.120 - P.123

 病院経営に必要なことは何か.突き詰めれば「何をしていきたいか」「何をすべきか」という考え方(理念)と,それを収支的に永続していくための仕組み(収支のバランス)の2点であろうと考える.理念と収支の両輪がバランスよく回転していくことで,組織は失速することなく,また倒れることもなく,真っすぐに進んでいけるのである.もし理念を実施する考え方と利益を求める考え方のどちらか一方が強くなり過ぎると,両輪のバランスは損なわれ,放置しておけば組織は方向性を失い,転倒してしまうであろう.現実社会を顧みても,理念先行型の企業はそれに共感する強力なスポンサーが現れでもしない限り長期的に存続していくことは不可能である.一方,利益先行型の企業も短期的には利益を上げて成功するかもしれないが,遅かれ早かれ底の浅さが露呈し顧客に見放されてしまうだろう.このような点から,慢性期病院の経営について考えてみたい.

大学病院のミッションと経営,人材

著者: 松尾清一

ページ範囲:P.124 - P.128

 わが国は世界でも例を見ない超高齢社会にいち早く突入し,高齢化は今後も一層進むと予測されている.2025年には団塊の世代が75歳に達し,高齢化の進行は医療費を含む社会保障費の増大をもたらす.2025年問題というのはこのようなわが国の極めて厳しい将来予測を背景として大きく取り上げられてきた.本稿では,このような局面にあたり,大学病院がどのようなビジョンを掲げて課題解決に資するのか,それを支える人材はいったい誰なのかを考察したい.筆者は2007年から2013年までの6年間名古屋大学医学部附属病院長を務め,その間国立大学附属病院長会議においてグランドデザイン作成の取りまとめの経験をしたので,主に国立大学病院の視点から稿を進めることとする.

国立病院機構のあゆみ―経営に着目して

著者: 桐野高明

ページ範囲:P.129 - P.134

 国立病院機構は公務員型の独立行政法人として2004年に法人化された組織である.機構は北は北海道旭川,南は沖縄県宜野湾市に至る143の病院,約5万床の病床と約5万6,000人の職員によって構成される(図1).その起源は言うまでもなく,旧国立病院・療養所だが,それらの病院群は戦前の陸海軍の病院と傷痍軍人療養所をもとに1945年12月,陸海軍が消滅した翌日から広く国民のための医療を提供する施設となったことに端を発する.日本が高度経済成長に入って,各地に様々な設置形態による病院が整備されるようになると,国の病院だけに依存する必要性が低くなってきた.当時国立病院の運営には多額の国費が費やされていたので,昭和60年代に国立病院の統廃合が行われ,全部で170くらいまで数が減少した.もともとの起源の中に,傷痍軍人の療養施設や結核療養所が多く含まれおり,国民にとって受診しやすい一般の病院としての利便性を考慮した立地に設置されていたわけではなく,また国民の医療という観点でその分布が配慮されていたわけでもない.このことは,その後の国立病院・療養所の大きな限界の1つとなった.

 生活レベルの向上と治療法の発達によって,結核が急激に減少し,国立病院のうちの大きな割合を占めていた結核病床は削減されることになった.その際,一部の病院は統廃合の対象となり,一部は国として担当するべき医療のうちで,必ずしも民間だけでは担えない重症心身障害児の医療や,神経難病(特に筋ジストロフィー症)などの疾患を担う病院にその役割を変化させてきた(これをセーフティネット系と呼んでいる.図1下段参照).そして2004年に公務員型の特定独立行政法人となったのである.

医療職としての病院マネジメント職育成を考える

著者: 松田晋哉

ページ範囲:P.135 - P.141

 少子高齢化の進行,経済の停滞,そして医療技術の進歩と国民の要求水準の高まりなどにより,病院経営は質的な変化を求められている.図1は県庁所在地を含む地方のある医療圏における傷病別入院患者数の推計を伏見の考案した手法によって行った結果を示したものである1)注1.今後急速に進む高齢化に伴い当該二次医療圏では肺炎,骨折,循環器系疾患(脳卒中)が増加する.表1は現在の病床種別の入院患者数を前提としたとき,各病床がどれだけ必要になるかを推計したものである注2.一般病床数の必要数は10%程度の伸びであるのに対し,療養病床の必要数がほぼ倍増する.当該地域は医療計画上,病床過剰地域であることから,現行の医療法を前提とすれば,これ以上の増床は不可能であり,したがって在院日数を短縮することが不可欠となる.表2はその結果を示したものである.2030年でみると一般病床の平均在院日数は2010年の18.9日から15.2日に短縮することが必要となる.おそらくこれは問題なく達成できるであろう.むしろ仮に平均在院日数が国の示しているような目標値に収れんするのであれば,この地域における一般病床数は余ることになる.他方,療養病床は医療療養型で186.9日から119.5日,介護療養型で399.1日から225.1日へと大幅な短縮を求められることになる.

 以上の結果は当該地域においては今後,急性期以後の医療(介護)提供体制を整備していくことが必要であることを示している.しかしながら,現実には当該医療圏においては公的病院を中心に急性期病床の建て替えが断続的に行われており,急性期中心の入院医療提供体制の整備が進められている.このままの状況が進むと,近い将来,受け皿の問題から急性期医療も行き詰まってしまう可能性がある.

グラフ

新たな医の拠点へ―広島大学病院新診療棟,開院

ページ範囲:P.81 - P.84

 2013年9月20日,広島大学病院の新しい診療棟が開院した.2009年度から開始した病院再開発計画の一環としてオープンしたこの診療棟では,患者がより快適に受診できるよう「グリーンホスピタル」などの工夫がなされている.また,Jリーグ2連覇を果たしたサンフレッチェ広島,初のクライマックスシリーズ進出を成し遂げたプロ野球の広島東洋カープといったプロスポーツチームの本拠地とする地域性を活かした「スポーツ医科学センター」を中四国で初めて開設している.

連載 アーキテクチャー 第229回

特別養護老人ホーム 第二天神の杜

著者: 岩﨑直子

ページ範囲:P.88 - P.94

■はじめに─私たちの設計スタイル

 ここ数年弊社では,特養設計に力をいれて取り組んでいる.ユニット型特養の設計から建物の完成までの間,数年の時間をかけて,あらゆる視点から打合せを重ねるのだが,「こういうケアがしたい」ということがはっきりしていればしているほど,コンセプトのはっきりした筋の通った建物をつくることができるということを実感している.

 計画の中では,あらゆることを取捨選択していくが,「こういうケアをしたい」というコンセプトに立ち戻って考える.介護の仕方や,建築のつくり方は,各々異なっていて,どれが正解であるとは簡単にはいえない.そこで,私たちは事業主の方々と繰り返し話す中で,それぞれの特養のコンセプトを一緒に考えつくり上げてきた.

世界病院史探訪・11

11世紀の大修道院が1804年にシュピタールに改組されたバンベルク

著者: 石田純郎

ページ範囲:P.95 - P.96

 南ドイツ・バイエルン州の人口7万人の古都バンベルク(Bamberg)の旧市街は,世界遺産に指定されている.皇帝ハインリッヒ(Heinrich)Ⅱ世に任命されたバンベルクの司教エベルハルト(Eberhard)は,カトリック・ベネディクト派の聖ミヒャエル修道院を,1015年に市域南西部の小高い丘の上に創設した.1117年までにおきた地震のため全壊した.オットー(Otto)司教により再建されたが,1610年に再び焼失し,教会はネオゴシック風に,修道院はバロック風に再建された.1803年にナポレオンにより還俗され,修道院は廃止され,翌年,聖ミヒャエル・シュピタール(St Michael Spital)に改組された.シュピタール,すなわち救貧院は,ドイツ語圏では病院の起源で,その後,ヴュルツブルクやザルツブルクのように大学病院になったもの,現役の養老院であるものなど,様々である.

 印象的なツインタワーの巨大な教会は,取材時には工事のため閉鎖されていたので,内部見学は不可能であったが,天井には580種の薬草と3枚の中世ペストの流行の記憶を表現した人と骸骨のフレスコ画が描かれている.巨大なシュピタール棟は,3,4階建ての堂々とした建築で,教会の西側とそれとは別に,教会に向かい合う形で建てられ,現在も多数の老人を収容している.向かいのシュピタール棟の中央には,1979年以後,ビール博物館(Frankisches Brauerei Museum)が置かれているが,かつてのビール醸造所の跡である.修道院で自給自足の生活をするためと,シュピタールの維持費を捻出するために,12世紀から1969年までの間,実際にこの建物でビールが醸造されていた.ドイツの修道院において,ビール醸造は,市民による醸造に先駆けて行われた.ビールは修道士の栄養源として,また修道院を泊まり歩く巡礼者や修道院が世話する入所者(貧困者,老人,病人)へ提供する飲み物として,欠かせないものであった.

医療安全のこれから・7

ニュー・マネジメント思考の時代―価値共創のための5つの提言

著者: 松下博宣

ページ範囲:P.142 - P.145

 現代の保健・医療・福祉サービスの難しさは,患者,医療従事者,医療チーム,医療機関,介護施設,ベンダーなどの組織,プラットフォーム,健康基盤,政策,制度のすべてを含むシステムの大規模なトランジッション (transition) つまり大転換のただなかで「安全」を実現しなくてはならないことだ.

 これは単に個別の医療機関の変化だけで対応できる代物ではない.トランジション・マネジメントは,ビジネス,科学,政策,市民社会を統合して持続可能な社会に向けた大規模で複雑なシステム変革を促進することに着目した方法論である1).そして,そのためには顧客と組織の間,そして医療の内側に留まることなく,保健・医療・福祉サービス全体に関わる階層間の価値共創(value co-creation),システム思考,ホスピタリティ感性が重要になってくる.

病院勤務者のための論文作成入門・2

分析に取り組む

著者: 松田晋哉 ,   福留亮 ,   村松圭司 ,   藤野善久 ,   久保達彦

ページ範囲:P.146 - P.151

 さて,当たり前ですが論文を書くためにはその根拠となる研究・分析をしなければなりません.根拠のない文章は単なるエッセイに過ぎず,業界の重鎮の先生の書かれたものならばともかく,ビギナーである皆さんの書いた「エッセイ」は少なくとも専門誌に載ることはないでしょう.個人のブログで公開するという方法はありますが,一つ間違えれば「炎上」して大変なことになりますね.ちなみに私(松田)は文章を外に出す際には第三者に一度読んでもらったほうがよいという考えですので,ブログのようなものはやっていません(もっとも,一番大きな理由は私のようなずぼらな人間は更新作業が苦手だからなのですが…).

 今回は問題意識(リサーチクエスチョン)を具体的な分析方法に落とし込んでいく作業を行っていきたいと思います.前回と同様,当教室の訪問研究員である福留さんたちとこの課題に取り組んでいきましょう.

病院のお悩み相談室・2

病院における防災対策

著者: 垂水謙太郎

ページ範囲:P.153 - P.155

 弊社で運営しているWEBサイト「MIBOARD」の「事務長フォーラム」(SNSコンテンツ)には,全国の事務長からのお悩み,質問が多数寄せられます.当連載では「事務長フォーラム」に寄せられた質問やその他われわれが多く耳にするお悩みをご紹介し,誌上で解説を行っていきたいと思います.

 第2回は,病院における防災対策について取り上げます.2011年の東日本大震災,2013年に福岡で発生した有床診療所火災など,医療機関における防災対策の重要性は皆様強く感じていらっしゃるのではないでしょうか.病院の規模,患者の特性,地理的な問題,部屋の配置,防災設備…病院の数だけ防災対策があり,正解はひとつではありませんが,基本的な災害対策のチェックリストと,災害時の患者誘導についてご紹介したいと思います.

リレーエッセイ 医療の現場から

主治医に聞けない話

著者: 島屋真希

ページ範囲:P.159 - P.159

 健康診断での診察中,「この薬,ずっと飲まないといけないのでしょうか」「これからどういう治療をしていくのでしょうか」と,主治医を定期的に受診されているにもかかわらず健診医に質問される方が少なからずおられる.「主治医の先生はどうおっしゃいましたか?」と聞くと,「聞けていないんです.お忙しそうで…」「なんとなく聞きにくくて…」などの返事が返ってくることが多い.忙しい,という意味では,健診においても受診者1人当たりの持ち時間は数分であり,診察にじっくり時間をかけられるという状況ではない.

 では,彼らが主治医に直接質問しないのはなぜなのか.1つの理由として,健康診断は出張健診という形で行われることが多く,その場合,医療施設ではなく,受診者により身近な場所である公民館や職場,学校などで診察が行われることが挙げられる.つまり,医療施設という「アウェー」ではなく,彼らの「ホーム」に医師が来ることで,より質問しやすい環境を作っていると考えられる.

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information

ページ範囲:P.152 - P.152

病院管理研修

1.病院の第三者評価

日時:2月16日(日)

会場:株式会社ホギメディカル本社ホール地下1階(東京都港区)

投稿規定

ページ範囲:P.157 - P.158

次号予告

ページ範囲:P.160 - P.160

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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