icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院73巻2号

2014年02月発行

文献概要

特集 2025年に求められる病院経営のプロ

病床機能分化への対応―急性期大病院の立場より

著者: 相澤孝夫1

所属機関: 1社会医療法人財団慈泉会相澤病院

ページ範囲:P.103 - P.107

文献購入ページに移動
 超高齢人口減少社会を迎えたわが国は,社会保障国民会議・社会保障改革国民会議が提案した2025年のあるべき医療提供体制の姿に向かって,2018年をめどに抜本的改革を行おうとしている.政府は病床区分上の一般病床において入院医療を提供している病院と病床の機能分化を図り,二次医療圏において効果的・効率的な急性期入院医療が行える体制を構築するとともに,生活圏域において激増する高齢者に特有な入院医療ニーズと増加する在宅医療に応じた適切な体制を構築することを目指している.

 このため,政府は「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案」を決議し,医療提供体制の改革を病床の機能分化・連携により推し進めようとしている.これを実効あるものとするために,病床機能に関する情報を都道府県に報告する制度を創設するとともに,必要な病床の適切な区分の設定による都道府県の地域医療ビジョンの策定と,これを実現するための都道府県の役割の強化などの措置を講ずるとしている.さらにこの機能分化と連携を推進するための新たな財政支援制度を創設することと診療報酬による適切な評価を併せて行うとしている.病床機能については,各病院が病棟ごとにその機能が高度急性期・急性期・回復期・慢性期のいずれに該当するかを自主的に判断して報告することになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?