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特集 2025年に求められる病院経営のプロ
2025年に求められる病院経営―急性期の中小病院の立場から
著者: 織田正道1
所属機関: 1特定医療法人祐愛会織田病院
ページ範囲:P.108 - P.112
文献購入ページに移動 これまでの10年,病院を取り巻く環境は大きく変わってきた.しかし,今までとは比較にならないほどのスピードで,これからの10年は激動し,それぞれの病院のあり方そのものが問われる時代になるものと思われる.このような時代にあって,医療の質を向上させながら健全な病院経営を継続するためには,経営者の責任は重大である.また,その役割は多岐にわたり,過去の実務を通じて会得した経営手法だけでは,その責務を果たすのは難しくなってきた.特に,医師として診療に時間を割かれる経営者が多い中小病院においては,なおさらのことである.そのような中,経営を補佐し,管理能力のある人材を如何に獲得できるかが重要な鍵を握るものと考えられる.ただし,大病院と違い200床未満の中小病院にあっては多くの経営専従のスタッフを抱えることが難しい.従って,院内の人材の中から,日常業務とともに,経営の補佐ができる人材を育成していく必要が出てくる.
ここでは,まず「2025年に求められる急性期の中小病院のあり方」について,筆者が所属する全日本病院協会(以下,全日病)の病院のあり方委員会がまとめた「病院のあり方に関する報告書2011年版」1)を引用し,私見も交えて述べたいと思う.その後に筆者の病院(以下,当院)がこれまで行ってきた「病院経営に携わる人材の育成」について触れる.
ここでは,まず「2025年に求められる急性期の中小病院のあり方」について,筆者が所属する全日本病院協会(以下,全日病)の病院のあり方委員会がまとめた「病院のあり方に関する報告書2011年版」1)を引用し,私見も交えて述べたいと思う.その後に筆者の病院(以下,当院)がこれまで行ってきた「病院経営に携わる人材の育成」について触れる.
参考文献
1)徳田禎久,他:医療・介護提供体制.全日本病院協会・病院のあり方委員会:病院のあり方に関する報告書2011年版.pp6-10,2011
2)斎藤清一:人事賃金制度改革のすすめ方.医療タイムス社,pp214-230,2005
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