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文献詳細

雑誌文献

病院73巻2号

2014年02月発行

文献概要

特集 2025年に求められる病院経営のプロ

回復期リハビリテーション病棟運営に求められるもの

著者: 宮井一郎12

所属機関: 1社会医療法人大道会 2森之宮病院

ページ範囲:P.114 - P.119

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 回復期リハビリテーション病棟(回リハ病棟)は「脳血管疾患又は大腿骨頸部骨折等の患者に対して,リハビリテーション(リハ)を集中的に行って,ADLの向上による寝たきりの防止と家庭復帰を実現する」という明確な目的を持つ.

 経営的観点からの収支を左右する要素として,収入は病床稼働とリハ単位,費用は多くの病院で6割を超える人件費と単純な構造に見える.しかし,中長期的に収益構造を維持・改善するためには,外部環境に対する柔軟な姿勢や継続的な内部環境の変革が必要である.外部環境としては,周囲の回リハ病棟の増加や人口動態,2025年をにらんだ診療・介護報酬の動向が大きな要因である.内部環境に関しては,リハ医療の質・安全の向上,効率の良いリハ・ケア提供体制,肥大した組織に対する管理職のマネジメント力強化やスタッフ構成の高齢化に対する計画的対応などが重要であろう.

 本稿では,これまでの診療報酬の変遷を踏まえて,回リハ病棟に対する社会的ニーズ,組織肥大化や将来的な人件費増に対する組織運営の問題について言及したい.リハ医療の質については紙面の制約上,他稿1)を参照されたい.

参考文献

1)宮井一郎:回復期リハビリテーション病棟の運営.Medical Rehabilitation 162:7-13,2013
2)Miyai I, et al. Results of new policies for inpatient rehabilitation coverage in japan. Neurorehabil Neural Repair 25:540-547,2011
3)一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会:回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書.2013
4)一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会ホームページhttp://www.rehabili.jp/

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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