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文献詳細

雑誌文献

病院73巻2号

2014年02月発行

文献概要

連載 リレーエッセイ 医療の現場から

主治医に聞けない話

著者: 島屋真希1

所属機関: 1兵庫県予防医学協会

ページ範囲:P.159 - P.159

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 健康診断での診察中,「この薬,ずっと飲まないといけないのでしょうか」「これからどういう治療をしていくのでしょうか」と,主治医を定期的に受診されているにもかかわらず健診医に質問される方が少なからずおられる.「主治医の先生はどうおっしゃいましたか?」と聞くと,「聞けていないんです.お忙しそうで…」「なんとなく聞きにくくて…」などの返事が返ってくることが多い.忙しい,という意味では,健診においても受診者1人当たりの持ち時間は数分であり,診察にじっくり時間をかけられるという状況ではない.

 では,彼らが主治医に直接質問しないのはなぜなのか.1つの理由として,健康診断は出張健診という形で行われることが多く,その場合,医療施設ではなく,受診者により身近な場所である公民館や職場,学校などで診察が行われることが挙げられる.つまり,医療施設という「アウェー」ではなく,彼らの「ホーム」に医師が来ることで,より質問しやすい環境を作っていると考えられる.

参考文献

1)Aronson L:“Good” Patients and “Difficult” Patients─Rethinking Our Definitions. N Engl J Med 369(9):796-797, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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