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特集 求められる看護補助者の役割
看護補助者教育のあり方―JCI受審で明らかになった教育システム構築の重要性
著者: 道端由美子1
所属機関: 1社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院
ページ範囲:P.272 - P.275
文献購入ページに移動過去30年に渡って急速に進行した医療技術の革新は医療・看護への期待を高めたが,同時に医療の主体は医師からシステムへと大きく変化した.医療の質においてはシステムとマネジメントの重要性が認識され,患者の視点と安全を保証する仕組みが求められている.これまでの医療の質に対する関心は「他の医師や病院よりも優れたことができること」「治らない病気を治すこと」にあったが,これからは「現在の医学と医療が提供できることを確実に提供すること」,すなわち「確実さという質」を傾注していく必要がある.
本稿では,こうした「確実さという質」を提供するために,済生会熊本病院(以下,当院)の看護補助者の教育システムを紹介しつつ,看護師と看護補助者との役割分担の変遷を概観する.なお,看護補助者とは,介護福祉士,看護助手,看護クラークを含むが,本稿においては主に前者の2職種について紹介する.
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