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連載 世界病院史探訪・14
ローテンブルクの16~17世紀建造のシュピタール
著者: 石田純郎1
所属機関: 1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑
ページ範囲:P.343 - P.344
文献購入ページに移動バイエルン地方の人口1万人の小都市ローテンブルクは,防御壁が鉢巻状に街を囲み,中世の雰囲気が色濃く残る旧市街全域が世界遺産に指定されている.世界中からの観光客で街はいつも賑わっている.街はタウバー川東岸の丘陵の上に,まず12世紀頃に形成され,その後2回にわたり拡張された.注意深く市街図を見れば,拡張の経過が良く分かる.最初の街は環状道路ユーデン・ガッセ(Judengasse)の内部だけであり,次いで各方向2倍に拡張され,現在の市街域となった.南はジーベルス塔(Siebersturm)の場所まで拡張された.最後にさらに,南部の「ボンネットの先(Kappenzipfel)」と呼ばれる,南部に虫垂のようにぶら下がっているシュピタール地区まで旧市街が拡張された.
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