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文献詳細

雑誌文献

病院73巻5号

2014年05月発行

文献概要

特集 病院食再考

高齢者と病院食

著者: 金谷節子1

所属機関: 1金谷栄養研究所

ページ範囲:P.366 - P.370

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 「人がうらやむほどの老後を過ごしていただこうではないか」を目標に,「食と栄養の視点」から,時代を切り拓くことを目指してきた.聖隷三方原病院・聖隷佐倉市民病院における長年の実践から離れ,異なる視点から,今あえて病院に問いたい.この混沌とした時代,超高齢社会において,健康寿命と死ぬまでの10年間のギャップを医療者はどのように縮めようとしているのだろうか.また,どのような社会を目指しているだろうか.

 1980年代に始まった「患者の自己決定権」に根ざす「インフォームド・コンセント」の波は,どこまで到達したのだろうか.入院期間の短縮は,患者の治療効果に関係なく,理不尽に押し寄せる.病院給食における経営は変化し,直営から委託率は52%を超えた.患者にとって委託はより良い食事や栄養管理の道を拓いたのであろうか.嚥下食はどこまで実践され,深化したのであろうか.病院食の果たすべき課題は大きい.

参考文献

1)厚生労働省大臣官房統計情報部 人口動態・保健統計課:人口動態統計特殊報告:平成21年度「不慮の事故死亡統計」http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/furyo10/(URL最終確認2014.3.5)
2)Austin GL, et al:A very low-carbohydrate diet improves gastroesophageal reflux and its symptoms. Dig Dis Sci 51(8):1307-1312, 2006. Epub;2006 Jul 27
3)金谷節子:摂食機能障害に対する栄養管理の対応.平成8年度厚生省・健康政策調査研究事業分担研究報告書「個人の摂食能力に応じた味わいのある食事内容・指導等に関する研究」(主任研究者:金子芳洋),pp62-67,1997
4)池谷昌枝,他:n-6及びn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取比率と量についての検討:必須脂肪酸を適正に摂取するための食事の提案.健康プロデュース雑誌 7(1):1-11,浜松大学,2013
5)金谷節子:第10回日本摂食・嚥下リハビリテーション総会・教育講演,新潟,2004年9月
6)米山武義,他:要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究.日歯医学会誌 20:58-68,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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