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連載 世界病院史探訪・16
ザルツブルクにある2つのシュピタール
著者: 石田純郎1
所属機関: 1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑
ページ範囲:P.511 - P.512
文献購入ページに移動世界遺産の旧市街にあるシュピタールが,ブルガー・シュピタール(Burgerspital)で,トラップ・ファミリーが歌った音楽祭会場である大祝祭劇場の北部に接する馬の水飲み場(やはりロケ地)の北部Burgerspitalgasse2番地にある.正式名はBurgerspital St.Blasiusという.まず12世紀末に後にシュピタール教会となったSt.Blasius教会が建てられた.St.Blasiusは病人の守護聖人で,アルメニアの医師で司教であり,5世紀から6世紀初めに実在したとされる.次いで,1327年にFriedrichⅢ世大司教が,年老いた病人のためのシュピタールを建て,16世紀に拡張された.市民からの寄付に頼ったので,Burgerspital(市民病院)と呼び称されるようになった.現在シュピタール棟は,ザルツブルクおもちゃ博物館として利用されている.
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