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文献詳細

雑誌文献

病院73巻8号

2014年08月発行

連載 リレーエッセイ 医療の現場から

ジェネラリストを目指して幾星霜

著者: 木村眞司1

所属機関: 1松前町立松前病院

ページ範囲:P.657 - P.657

文献概要

 1980年,高校1年生のときに,北海道のへき地で働く医者になろうと決意してから早34年が経った.

 何とか医学部に入り,部活に,医学に打ち込んだ.最終学年になって,へき地で働くのだから幅広く診られる医師になろう,と決めた.理解者は,少数だが,いた.医局には入らず,卒後2年間横須賀米海軍病院と茅ヶ崎徳洲会総合病院(ともに神奈川県)で内科・外科・産婦人科・小児科のローテート研修を受けて米国に渡った.家庭医療(family practice─または総合診療)を3年,老年医学を2年研修した.帰国し,古巣茅ヶ崎で研修医の指導に当たった.ジェネラリストである私を,研修医たちは当初からよく受け入れてくれた.最初は戸惑っていたスタッフ医師たちからも,しばらくすると重宝がられた.2000年,母校札幌医大に戻り,新設されて間もない総合診療科の助手となった.学生実習を外の医療機関で行うよう企画したり,インターネット上での生涯教育講座『プライマリ・ケアレクチャーシリーズ』を開始したりした.どちらも未だに続いており,後者は37都道府県から毎回90施設が参加するまでになった.目指していたへき地医療にやっと従事するようになったのは8年半前,2005年のこと.志してから実に四半世紀も経ってからのことであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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