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連載 地域医療構想と〈くらし〉のゆくえ・8
社会の矛盾は「病院」へと持ち込まれている
著者: 髙山義浩
所属機関:
ページ範囲:P.858 - P.859
文献購入ページに移動 数年前の話ですが,医療刑務所から転院してきたエイズ患者さんを担当したことがありました.なんとか退院できる状態にまで回復しましたが,精神疾患も背景にあって,自立した生活は困難と思われました.そこで,母親のいる実家へとお戻ししたのでした.
ただ,果たして生活は続けられているのか……,どうも気になって仕方がなかったので,病棟での業務を終えたあと,一緒に担当した研修医と訪問してみることにしました.介護保険を導入できる年齢ならば,ケアマネージャーに確認することもできますが,40代という年齢では,予約した外来日までがブラックボックスになってしまいます.結局,受診してこなかったり,連絡してもつながらなかったり,そうして途絶えてしまう患者さんも少なくありません.
ただ,果たして生活は続けられているのか……,どうも気になって仕方がなかったので,病棟での業務を終えたあと,一緒に担当した研修医と訪問してみることにしました.介護保険を導入できる年齢ならば,ケアマネージャーに確認することもできますが,40代という年齢では,予約した外来日までがブラックボックスになってしまいます.結局,受診してこなかったり,連絡してもつながらなかったり,そうして途絶えてしまう患者さんも少なくありません.
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