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連載 医療の可視化と病院経営・4
医療介護の総合的データベースの開発と運用
著者: 松田晋哉1
所属機関: 1産業医科大学医学部公衆衛生学教室
ページ範囲:P.287 - P.292
文献購入ページに移動社会の高齢化の進行は後期高齢者の増大を意味する.後期高齢者の場合,ケアニーズは複合的であり,医療・介護の両面から総合的に考える必要がある.高度高齢化の進行は現在療養病床で入院加療を受けている状態像の高齢者数を増大させるが,財政的な制約および2040年以降における団塊世代の人口減少を考えれば,療養病床数を増やすという選択肢はとりにくい.この問題に対応するためには医療ニーズの高い高齢者に対応した在宅ケアの整備を行っていくしかない.具体的には地域包括ケアの整備である.
厚生労働省は地域包括ケアの実現を今後10年間の最も重要な政策課題として位置づけている.その実現のためには,医療ニーズ・介護ニーズの高い高齢者が,できる限り在宅で生活することを支えるサービス提供体制が必要となる.
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