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文献詳細

雑誌文献

病院74巻7号

2015年07月発行

文献概要

研究

特定行為に係る看護師の大学院修了後のOn the Job Trainingの実態とニーズおよび1年後の到達度

著者: 戸高愛1 藤内美保2 立川洋一34 永瀬公明4 古川雅英5 藤谷悦子6 吉住房美6 宮内信治7 福田広美7 小野美喜7 村嶋幸代8

所属機関: 1大分大学医学部附属病院 2大分県立看護科学大学 看護学部 3社会医療法人敬和会大分岡病院 4社会医療法人敬和会大分岡病院 循環器部 5社会医療法人敬和会大分岡病院 創傷ケアセンター 6社会医療法人敬和会大分岡病院 看護部 7大分県立看護科学大学 看護学部看護学科 8大分県立看護科学大学

ページ範囲:P.502 - P.508

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要旨
 厚生労働省は「特定行為に係る看護師の研修制度」に至るまで看護師特定行為・業務試行事業を実施した.本事業に参加した大学院修了の看護師(以下,研修生)に注目しOn the Job Trainingの実態やニーズを明らかにした.全国の研修生の研修実態や希望,および態度・能力の到達度に関する自記式質問紙の郵送調査を行った.回収数25部(有効回答率59.5%)で,プライマリケア(Pr)領域12名,クリティカルケア(Cr)領域13名であった.研修期間の希望は2年間が60.0%の最多であった.研修診療科は,Pr領域の経験診療科は呼吸器内科33.3%,循環器内科33.3%,総合診療部25.0%で,希望はこれら3診療科が66.7%で,Cr領域では経験および希望診療科とも救急部84.6%であった.研修方法の経験は,回診に同行100%,希望は処置・手術に同行88.0%,症例フィードバック72.0%であった.2年間の期間で,医師に同行かつフィードバックし,医師の目線からの判断や対応を学びたいというニーズが強く示された.

参考文献

1)第1回医道審議会保健師助産師看護師分科会看護師特定行為・研修部会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000057539.html(URL最終確認2014.10.4)
2)厚生労働省:平成24年度看護師特定行為・業務試行事業について http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021pdg.html(URL最終確認2014.2.25)
3)藤谷茂樹:今は実力のある認証看護師を生み出すとき.看護管理,23(1):45-49,2013
4)厚生労働省:平成24年度看護師特定行為・業務試行事業実施状況報告(3月) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000362eg-att/2r985200000362mw_1.pdf(URL最終確認2015.05.19)
5)藤内美保,他:看護師の高度な臨床実践能力の修得・維持・向上のための研修プログラムの提案─プライマリケア領域の大学院修了者のOn the job trainingにおける評価から.厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業 看護師等の高度な臨床実践能力の評価及び向上に関する研究 平成24年度総括・分担研究報告書(研究代表者 福井次矢).pp79-99,2013
6)小野寺久:外科の魅力を伝える初期研修とは.外科治療,104:917-922,2011
7)矢崎義雄:期待されるこれからの看護職.看護,61(10):50-51,2009
8)福井次矢:総合診療における研究.日本内科学会雑誌,92(12):2364-2369,2003
9)M Bray, K Ghose:Nurses' attitudes to and knowledge of medicines. Nurse Prax N Z, 8:19-23, 1993
10)大釜信政,大釜徳政:高度実践看護師に求められる疾病管理能力に関する検討.ヒューマンケア研究学会誌,3:31-37,2010
11)井上雅人,他:初期研修医は脳神経外科での研修に何を求めているのか─研修終了後アンケートから.脳外誌,22(1):62-67,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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