病院75巻10号

2016年10月発行

特集 地域医療構想時代の救急医療

大都市圏の救急医療体制の構築—八王子市医師会の取り組み

著者： 益子邦洋¹ 関裕 安藤高朗 横山隆捷 田中裕之 数井学 平川博之 持田政彦 孫田誠三 佐々木容三

所属機関： ¹医療法人社団永生会南多摩病院

ページ範囲：P.759 - P.765

●超高齢社会の進展に伴い，高齢救急患者の搬送先選定困難事例の増加が社会問題となっている．
●問題解決のためには，機能的な医療・介護・福祉連携組織を地域内で設立することが重要である．
●病院救急車は，地域包括ケアシステムのセーフティネットであり，大災害時にも大きな力を発揮する．
●地域包括ケアシステムの開発と運営には，地区医師会の強いリーダーシップが求められる．

参考文献

1）総務省消防庁：平成27年の救急出動件数等（速報）（平成28年3月29日）．2016

2）総務省消防庁：平成27年版 救急・救助の現況（平成27年12月22日）．2015

3）猪口正孝：高齢者救急─救急搬送体制の崩壊．東京都医師会雑誌 66：2-6，2013

4）東京消防庁：報道発表資料（平成28年1月28日）．2016

5）横山隆捷：八王子市における急性期医療と慢性期医療との連携；実際の取り組みとその成果．救急医学 38：1047-1052，2014

6）益子邦洋：地域包括ケアにおける医師会の役割．神田医師会：神田医師会60年史，pp36-52，2016

7）厚生労働省：救急医療体制等のあり方に関する検討会報告書（2014年2月）．

8）尾崎治夫，山田隆司：〔対談〕東京都の地域医療─地域包括ケアをどう提供していくか．病院 75：239-242，2016

9）八王子市医師会の在宅医療を支える「まごころネット」．日経デジタルヘルス，2015年9月10日 http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327441/091000004/?ST＝health（2016年8月1日閲覧）

10）八王子市精神障害者早期訪問支援事業，八王子市．2016年5月1日 http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/052/318/21.pdf（2016年8月1日閲覧）