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文献詳細

雑誌文献

病院75巻10号

2016年10月発行

文献概要

研究

短期滞在手術等基本料3が白内障手術にもたらしたもの

著者: 蕪龍大1 江口一1 竹下哲二1

所属機関: 1上天草市立上天草総合病院

ページ範囲:P.813 - P.816

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要旨
[目的]2014年の診療報酬改定に伴い,入院して4泊5日以内に白内障手術を行う場合には短期滞在手術等基本料3(以下,基本料3)が適用されることになった.片眼手術でも両眼手術でも診療報酬が同額のため,手術日程を変更した.日程変更前後の平均在院日数および収入の変化を検討する.
[対象と方法]2013年度と2014年度の平均在院日数,収入などを集計した.入院患者と看護職員を対象にアンケート調査を行った.
[結果]両眼白内障手術の平均在院日数は長くなった.両眼手術の入院費収入は高くなった.片眼手術の平均在院日数は短くなった.片眼手術の入院費用収入は増収となった.両眼手術の場合,入院期間の増加に不満と答えた患者はなかった.看護職員からは退院,入院,手術が同日に重なることによって負担が増したという回答が多かった.
[結論]基本料3の適用によって収入は増えたが,職員の負担も増した.

参考文献

1)瀧本次友:眼内レンズ(国内)出荷推移.Annual Report 2015,日本眼科医療機器協会,p29,2015
2)大鹿哲郎:2006年眼科診療報酬改定について.日眼会誌 110:569-570,2006
3)山岸直矢:白内障の医療費と眼内レンズ挿入手術件数.日の眼科 84:664-666,2013
4)根岸一乃:白内障手術のコスト.眼科手術 26:580-583,2013
5)厚生労働省:平成27年度第6回入院医療等の調査・評価分科会議事次第.2015 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000092682.html(2016年2月23日確認)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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