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文献詳細

雑誌文献

病院76巻3号

2017年03月発行

文献概要

特集 2035年に生き残る病院組織論

静岡県中東遠医療圏における中東遠総合医療センターの果たすべき役割

著者: 名倉英一1

所属機関: 1掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター

ページ範囲:P.212 - P.217

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●静岡県西部の中東遠医療圏(2015年の診療圏人口46.4万人)の人口は,今後,年々減少し,2035年には2015年の88.8%となるが,65歳以上の高齢者は年々増加し,2035年には全人口の33.8%を占め,75歳以上は21.4%に達する.そのため,入院患者数は,全体としては2015年の患者数に比べ14.3%増加するが,妊娠・分娩に関連する入院患者数は減少する.一方,外来患者数はほぼ横ばいで,疾病別に違いがあるがおおよそ15%以内の増減が予測される.
●中東遠医療圏の基幹病院である中東遠総合医療センターの2035年における病院組織の姿としては,患者増の診療科に応じた体制の整備に加え,地域との連携強化,職員の研修機能,組織全体の運営機能,および予防のための健診センターの強化が重要であり,地域の医療福祉関連施設との情報通信技術(ICT)の開発は必須と考えられる.

参考文献

1)名倉英一:中東遠総合医療センターの現況と課題─掛川市立総合病院と袋井市立袋井市民病院との統合新病院.病院 74:653-659,2015
2)名倉英一:統合新病院「中東遠総合医療センター」の成り立ちと経営戦略.井上貴裕(編):戦略的病院経営マネジメント 財務分析・管理会計─変革へのケーススタディ.pp160-185,清文社,2016
3)関塚永一:ICTによって,医療・介護の信頼のネットワークを拡大する─喫緊の紹介率・逆紹介率アップと急性期病院での地域包括ケアへの思い.新医療 481:57-66,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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