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文献詳細

雑誌文献

病院77巻5号

2018年05月発行

文献概要

連載 アーキテクチャー×マネジメント・41

社会福祉法人浴風会 浴風会病院

著者: 小林健一1

所属機関: 1国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部

ページ範囲:P.360 - P.365

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■はじめに
 浴風会は,1923年の関東大震災で被災した高齢者を援護することを目的として,皇室からの御下賜金および一般義捐金を資金とし,内務省社会局により1925年に財団法人として設立された1).現在の京王井の頭線高井戸駅からほど近い場所に約9万m2の敷地を得,家庭寮を中心に54棟,延べ8,415m2を建設したのが始まりであった.
 浴風会は設立当初より,わが国の養老事業の模範的施設として,また老年医学の発祥として活動を行っていたが,1941年に太平洋戦争が始まると施設の大半が陸軍に接収され,事業は一時的に困難となった.終戦後の1946年に生活保護法に基づく保護施設として再生復興し,1952年には社会福祉法人へと改組されている.1963年の老人福祉法施行に伴い,老人福祉施設としての事業を展開し,さらに2000年の介護保険法施行を経て現在に至っている2)
 本稿では,社会福祉法人浴風会における今日の事業展開について触れつつ,法人内で医療施設がどのように整備・運営されてきたのかを概観したい.

参考文献

1)社会福祉法人浴風会:浴風会90年の歩み.2015
2)社会福祉法人浴風会ウェブページ http://www.yokufuukai.or.jp(2018年3月20日確認)
3)渋谷光美:介護の源流としての寮母と家庭奉仕員に関する,養老事業関係者の動向を通じた検討.Core Ethics Vol.8.立命館大学大学院先端総合学術研究科.2012
4)張忠信,陳慧玉:老人専門病院—浴風会病院.病院建築30:2-9,1976
5)一般社団法人日本医療福祉建築協会:保健・医療・福祉施設建築情報シート集2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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