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連載 事例と財務から読み解く 地域に根差した中小病院の経営・10
医療法人社団十善会 野瀬病院—地域の信頼回復と人事制度の整備による病院再建
著者: 関悠希1
所属機関: 1独立行政法人福祉医療機構 経営サポートセンター リサーチグループ リサーチチーム
ページ範囲:P.582 - P.585
文献購入ページに移動 神戸市にある野瀬病院(以下,同院)は病床利用率89.1%(2016年度実績)と高い稼働注1を誇り,近年では介護事業も展開するなど,地域のニーズに積極的に応えている病院である.また,人材確保が困難な昨今において,看護師も募集をかければすぐ集まる状況にあり,運営は順調である.
しかし,現院長の野瀬範久氏が2003年に着任した当時は,現在と大きく状況が異なっていた.同院は1931年に創設された歴史ある病院だが,それゆえに旧態依然とした医療を提供している面が大きく,患者は離れ,地域の医療機関からも有力な連携先としてみなされていなかった.また,職員の深刻な離職にも直面するなど,病院として正常な運営ができているとは言い難かった.
しかし,現院長の野瀬範久氏が2003年に着任した当時は,現在と大きく状況が異なっていた.同院は1931年に創設された歴史ある病院だが,それゆえに旧態依然とした医療を提供している面が大きく,患者は離れ,地域の医療機関からも有力な連携先としてみなされていなかった.また,職員の深刻な離職にも直面するなど,病院として正常な運営ができているとは言い難かった.
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