病院77巻8号

2018年08月発行

特集 ダイバーシティ・マネジメント—多様性に対応する 【事例】

—住吉病院—精神科病院におけるダイバーシティ・マネジメント—就労支援と障害者雇用の側面から

著者： 中谷真樹¹ 松野正弘²

所属機関： ¹公益財団法人住吉偕成会住吉病院 ²公益財団法人住吉偕成会

ページ範囲：P.642 - P.646

●精神科病院は障害を持つ人の就労を支援する立場であるが，また，雇用する立場にもなれる．
●双方の立場において，全ての人がその人らしく働くことを目指すことは，組織におけるダイバーシティ・マネジメントの発展につながっていく．
●精神科病院で障害者雇用を推進していくためには，リカバリー概念の波及と段階的な導入が必要である．

参考文献

1）Dartmouth IPS Supported Employment Center: IPS Practice & Principles. http://sites.dartmouth.edu/ips/about-ips/ips-practice-priniciples/

2）中谷真樹：精神障がい者の根拠に基づく援助つき雇用を目指して．病院・地域精神医学53：79-80, 2010

3）Sells D, Black R, Davidson L, et al：Beyond generic support：incidence and impact of invalidation in peer services for clients with severe mental illness. Psychiatric Services 59：1322-1327, 2008

4）中谷真樹：精神科病院においてピアサポート活動をどのように始め，定着させるか—精神的困難を経験した人たちと一緒に働く経験から学んだこと．精神科臨床サービス13：100-105, 2013

5）小川瑛子：自分の強みとすべての経験を活かして精神保健福祉士として働く．精神科臨床サービス13：76-79, 2013