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特集 病院医療に専門医制度は貢献するか
医師の働き方改革は専門医制度に影響するか
著者: 赤星昂己1
所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
ページ範囲:P.124 - P.129
文献購入ページに移動●現状では,それぞれの診療科に強い魅力ややりがいを感じることで勤務時間が長くとも頑張れる医師がいる一方,日本の医療体制の維持は医師の「やりがい」や「責任感」,「エンゲージメント」によって行われる時間外労働に依存しているマイナスの側面もある.
●ワークライフ・バランスを重視する医師は確実に増えている.しかし,両立しやすい診療科は現状では限られる.新専門医制度が現状のまま進めば,望まない診療科に進むことを余儀なくされる事態が生じうる.各診療科が長時間勤務をこなして体制を維持することはより困難となる.
●働き方改革の関心の高まりにより各診療科が勤務体制改善に積極的に取り組むと,ワークライフ・バランスを重視する医師も希望の診療科に進むことができ,新専門医制度は理想の働き方で専門医資格を持つことを可能にする.それが診療科偏在をはじめとした日本の医療体制の危機を救うのではないか.
●ワークライフ・バランスを重視する医師は確実に増えている.しかし,両立しやすい診療科は現状では限られる.新専門医制度が現状のまま進めば,望まない診療科に進むことを余儀なくされる事態が生じうる.各診療科が長時間勤務をこなして体制を維持することはより困難となる.
●働き方改革の関心の高まりにより各診療科が勤務体制改善に積極的に取り組むと,ワークライフ・バランスを重視する医師も希望の診療科に進むことができ,新専門医制度は理想の働き方で専門医資格を持つことを可能にする.それが診療科偏在をはじめとした日本の医療体制の危機を救うのではないか.
参考文献
1)厚生労働省 第2回「医師の働き方改革に関する検討会」資料
2)厚生労働省 第11回「医師の働き方改革に関する検討会」資料
3)厚生労働省 第3回「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」資料
4)日本救急医学会 医師の働き方改革に関する特別委員会 中間報告
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