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特集 地域の健康を支える病院
地域で病院が担う健康を支援する役割
著者: 馬場園明1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院医療・経営管理学講座
ページ範囲:P.408 - P.412
文献購入ページに移動●現在,わが国では,「病院完結型医療」から「地域完結型医療」への転換が進められている.病院スタッフは,ヘルスプロモーションやICFの考え方を理解し,健康は社会的な要因に影響を受けるというソーシャルデターミナントの問題にも対応していかなければならない.
●今後,病院に求められるのは,慢性疾患や障害をもつ患者に,医療・介護・予防・生活支援・福祉の部門が一体となったサービスを統合して提供する,主たる役割を負うことである.統合がうまくいけば,地域における医療のアクセス・質の改善,経済規模による効率化,情報や設備の共有,学習効果による改善によって,病院の持続可能性も高まるはずである.
●今後,病院に求められるのは,慢性疾患や障害をもつ患者に,医療・介護・予防・生活支援・福祉の部門が一体となったサービスを統合して提供する,主たる役割を負うことである.統合がうまくいけば,地域における医療のアクセス・質の改善,経済規模による効率化,情報や設備の共有,学習効果による改善によって,病院の持続可能性も高まるはずである.
参考文献
1)Smith JA:The Idea of Health: Implications for the Nursing Professional. Teachers College Press, 1983
2)J.A.スミス(著),都留春夫,佐々木百合子,藤田八重子,他(訳):看護における健康の概念.医学書院,1997
3)鎌江伊三夫(編):医療技術評価ワークブック—臨床・政策・ビジネスへの応用.じほう,2016
4)筒井孝子:地域包括ケアシステム構築のためのマネジメント戦略—integrated careの理論とその応用.中央法規出版,2014
5)奥村芳孝:スウェーデンの高齢者住宅とケア政策.海外社会保障研究164:26-38,2008
6)馬場園明,窪田昌行:地域包括ケアを実現する高齢者健康コミュニティ.九州大学出版会,2014
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