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研究
救急・集中治療領域の終末期において代理意思決定支援を行う救急集中治療医の倫理的ジレンマ
著者: 市川由佳1 二井谷真由美2 林容子3 志馬伸朗4 片岡健5
所属機関: 1広島大学医学部保健学科看護学専攻 2広島大学大学院医系科学研究科成人健康学 3広島大学病院看護部 4広島大学大学院医系科学研究科救急集中治療医学 5元・広島大学大学院医系科学研究科成人健康学
ページ範囲:P.57 - P.63
文献購入ページに移動救急・集中治療領域で代理意思決定支援を行う救急集中治療医が感じている倫理的ジレンマの内容と,期待する解決策を明らかにすることを目的に本研究を実施した.救命救急センターに専従する救急集中治療医9名を対象に,インタビューガイドに基づく半構成的面接を行った.その結果,倫理的ジレンマとして「自身の価値観との対立から生じるジレンマ」「救急科内の医師間でのジレンマ」「他科の医師との関わりの中で生じるジレンマ」「方針決定の過程の中で生じるジレンマ」「方針決定した後に生じるジレンマ」「家族との関わりの中で生じるジレンマ」「上下関係から生じるジレンマ」「地域医療との関わりの中で生じるジレンマ」「社会情勢に対するジレンマ」の9つのカテゴリーが抽出された.さらに,その解決策として「患者本人の事前意思が確認できること」「臨床倫理委員会などの第三者委員会の設置」「個人の知識・技術を向上させること」「他職種との連携」「救急科内での振り返り・話し合いの場を設けること」「法整備」などを期待していることが明らかになった.
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