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文献詳細

雑誌文献

病院79巻11号

2020年11月発行

文献概要

特集 医療経済からみた病院経営

病院への医療費の配分—患者の治療上の恩恵向上と医療費節約の両立に向けて

著者: 中村洋1

所属機関: 1慶應義塾大学大学院経営管理研究科

ページ範囲:P.827 - P.831

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●少子高齢化が進む日本において,「2022年危機」が叫ばれるなど,医療保険財政の悪化が懸念されている.さらに,新型コロナによる悪影響に備えなければならない.今後必要なことの一つは,患者による「賢い選択」の促進などを通じて,患者の治療上の恩恵を高めつつ医療費の節約につながる施策を推進することである.
●その推進に大きな役割を果たしうるのが病院である.また病院は,診療所など他の医療提供者と役割分担・連携することで,その推進を加速するとともに,病院自体の経営を改善することも可能となる.
●医療費の配分に関しては,限られた財源を医療提供者間で奪い合うのではなく,上記の「患者の治療上の恩恵向上と医療費節約の両立」を果たす機能に応じて,病院ならびに(役割分担・連携する)他の医療提供者への診療報酬上の評価を高めることが重要となる.

参考文献

1)厚生労働省:平成29年度 国民医療費の概況.
2)IMF:World Economic Outlook(2019年10月).
3)内閣府:日本経済2018-2019.
4)日本銀行:資金循環統計(2019年度).
5)社会保険診療報酬支払基金:統計月報(令和2年度).
6)健康保険組合連合会:2010年版年次報告書.
7)全国健康保険協会:平成22年度事業報告書.
8)内閣府:国民経済計算(四半期別GDP速報時系列表2020年4〜6月期2次速報値).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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