文献詳細
文献概要
特集 病院の殻を破れるか—中小病院の柔軟性を生かす経営改革
巻頭言 フリーアクセス
著者: 神野正博1
所属機関: 1社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院
ページ範囲:P.105 - P.105
文献購入ページに移動問題は,これらの急性期疾患の治療が終わった後の患者,あるいは不幸にして治癒できなかった患者の生活に,病院がどこまで関与するかである.急性期疾患の治療期間が短くなる中で,どこまで「面倒見よく」対応できるかがカギとなるのではないだろうか.さらには,病院に来る前,すなわち未病の段階で,健康増進,生活習慣の見直しに病院は関わる必要はないのか.これは行政,健康保険組合,コミュニティの仕事とおっしゃる読者も多いだろう.しかし,病院がこの分野に参入しない理由もない.入退院支援で言うところのPFM(Patient Flow Management)を拡大したLife Stage Managementを考えていく必要がある.人生の中では,病院の前後の生活が大半を占め,ごく一部の時間に病院がある.あたかも,耐久自動車レース中のピットのような役割だ.短い時間にベストコンディションに調整して過酷なレースに送り出すわけだ.
掲載誌情報