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文献詳細

雑誌文献

病院79巻2号

2020年02月発行

文献概要

連載 遥かなる霞が関・2

医師の働き方改革は,うまくいくか?

著者: 佐藤敏信1

所属機関: 1久留米大学

ページ範囲:P.153 - P.156

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 なぜ今頃になって,このテーマを取り上げるのか,と疑問を持たれる読者もおられると思う.正直に申し上げれば,私はこの改革は進むはずがないと思っていた.あまりにも問題が複雑すぎる上に,解決の方策が見当たらないからだ.ところが,時間がたっても厚生労働省の意欲が衰えないことに気づいた.そうだとするなら,やはり書いておくべきなのだろう.そもそも論をすると,医療機関と医師がいつかはこの問題に取り組み,解決へ向けて努力をしなければならないということは間違いない.むしろ遅すぎたくらいかもしれない.しかし,それが今この時でなければならないのか,仮に今だとして,真の解決への下準備が十分できた上での取り組みなのかについては,いささか疑問がある.厚生労働省や関係の会議が問題点を列挙するのはいいが,対案や解決案と示されているものの多くは吟味・検討が十分ではないように思える.
 いずれにしても,多くの医療機関が,医師の働き方改革の影響を深刻に受け止めていることだろう.現状でさえ医師確保が難しいところに,この動きである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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