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特集 新・ケアミックスが病院を変える—超高齢社会の患者ニーズの複合化への対応 新・ケアミックス化の潮流
急性期病院におけるケアミックス化の意義と課題
著者: 園田幸生1 森田絵茉2
所属機関: 1恩賜財団済生会熊本病院包括診療部 2恩賜財団済生会熊本病院臨床栄養室
ページ範囲:P.858 - P.863
文献購入ページに移動超高齢社会を背景として,急性期病院においても入院患者の高齢化率は高く,また介護度が高い状態であることが多い.また高齢患者の病態は複雑化・多様化し,単一の診療科で主疾患のみの治療を行うことは少なくなってきており,さまざまな診療科や診療部門が関わる多様な疾病構造となってきている.高齢者は環境の変化に伴って容易に生活リズムが崩れるため,せん妄・不眠・転倒・転落・排泄障害・栄養障害といった高齢者特有のケアに対するマネジメントも必要となり,患者自身が「ケアミックス化」している病態・状態に対して,専門性の高いあらゆる職種が介入する「多職種協働によるチーム医療」の推進が急がれる.
済生会熊本病院(以下,当院)では,患者にとってより質の高いチーム医療の提供を行うことを目的に,2017年4月に包括診療部という新たな部門を立ち上げた1,2).本稿ではその部門を中心に,患者のケアミックス化にどう対応しているのかを述べる.
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