病院80巻2号

2021年02月発行

特集 大学病院は地域病院を支えられるか 医師需給問題—医師養成から専門医制度まで

医学教育から提案する大学病院と地域病院の役割

著者： 吉田素文¹

所属機関： ¹国際医療福祉大学大学院医学研究科社会医学研究分野医学教育学

ページ範囲：P.108 - P.112

■はじめに
　筆者は，九州大学医学教育学講座に在職中，地域医療教育組織の設立，および医学部医学科のカリキュラムへの地域医療実習と地域包括ケアシステムに関する授業の導入に携わった．本稿では，まず，海外における地域基盤型医学教育の一端を紹介し，冒頭のカリキュラム導入の背景として，わが国の医学教育に大きな影響を与えている「医学教育モデル・コア・カリキュラム」から，地域医療やその教育に関する記載を紹介し，大学病院と地域病院の役割を論じてみたい．

参考文献

1）医学教育モデル・コア・カリキュラム　平成28年度改訂版（モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会，モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会），2016

2）Fukui T, Rahman M, Takahashi O, et al：The Ecology of Medical Care in Japan. JMAJ 48：163-167, 2005