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特集 大学病院は地域病院を支えられるか 地域医療問題—地域医療構想策定下の地域病院と大学病院の関係
地域医療連携推進法人北河内メディカルネットワーク—参加法人の立場から
著者: 小林卓1
所属機関: 1社会医療法人山弘会
ページ範囲:P.150 - P.152
文献購入ページに移動■はじめに
初めて関西医科大学から地域連携推進法人の立ち上げと参加の打診をいただいた時は,そのような法人が新たに位置づけられたことを耳にした程度で,詳細は知らなかった.そのため,まさかわれわれの法人[社会医療法人山弘会(以下,当法人)]に関係することになるとは思いもよらなかった.
大学病院と地域の中小病院(以下,地域病院という)の関係は,大学病院が三次救急,高度医療,専門医療などを担い,地域病院が一次・二次救急や日常診療を担うという役割分担がなされてきており,双方は患者紹介と逆紹介を主とする病病連携を通しての関係が中心になっていると認識していた.しかし,近年の関西医科大学は,夜間診療,民間病院の買収,介護事業の展開など,これまで地域病院が担ってきていた診療や事業にも進出しており,両者が競合する状況も生まれている.この状況は,顧客の取り合いにもつながることが危惧され,この変化に地域病院としては,大学病院を経営的にも脅威と感じていた.このタイミングで出た話であったため,最初はM&Aの話と勘違いするほどであった.
しかし,地域医療連携推進法人 北河内メディカルネットワーク(以下,KMN)へ参加したことで,大学病院の経営状況が変化してきていること,それにより地域医療との関わり方や地域病院への支援に変化が生じていることを知る機会となった.さらに,当法人が存在する北河内医療圏では,関西医科大学を中心としたネットワークが形成されることで,かかりつけ医から高度医療まで,一次救急から三次救急まで,をつなぐ医療システムが構築されることになり,患者を含む全ての地域住民が安心して暮らし続けることができる.これは,当法人が目指す「医療の提供を通じて地域の健康と安心に貢献する」ことにもつながると考えた.これらのことは,法人設置に向けての準備会議などに参加し,無事に大阪府より第1号として認可(正確には2法人同時認可)され,理事としてKMNに関わる中で感じている.
以下,まずは当法人の紹介を行い,その後にKMNへの参加に至る経緯,最後に参加法人から見る現在の活動と今後の活動への期待を述べる.
初めて関西医科大学から地域連携推進法人の立ち上げと参加の打診をいただいた時は,そのような法人が新たに位置づけられたことを耳にした程度で,詳細は知らなかった.そのため,まさかわれわれの法人[社会医療法人山弘会(以下,当法人)]に関係することになるとは思いもよらなかった.
大学病院と地域の中小病院(以下,地域病院という)の関係は,大学病院が三次救急,高度医療,専門医療などを担い,地域病院が一次・二次救急や日常診療を担うという役割分担がなされてきており,双方は患者紹介と逆紹介を主とする病病連携を通しての関係が中心になっていると認識していた.しかし,近年の関西医科大学は,夜間診療,民間病院の買収,介護事業の展開など,これまで地域病院が担ってきていた診療や事業にも進出しており,両者が競合する状況も生まれている.この状況は,顧客の取り合いにもつながることが危惧され,この変化に地域病院としては,大学病院を経営的にも脅威と感じていた.このタイミングで出た話であったため,最初はM&Aの話と勘違いするほどであった.
しかし,地域医療連携推進法人 北河内メディカルネットワーク(以下,KMN)へ参加したことで,大学病院の経営状況が変化してきていること,それにより地域医療との関わり方や地域病院への支援に変化が生じていることを知る機会となった.さらに,当法人が存在する北河内医療圏では,関西医科大学を中心としたネットワークが形成されることで,かかりつけ医から高度医療まで,一次救急から三次救急まで,をつなぐ医療システムが構築されることになり,患者を含む全ての地域住民が安心して暮らし続けることができる.これは,当法人が目指す「医療の提供を通じて地域の健康と安心に貢献する」ことにもつながると考えた.これらのことは,法人設置に向けての準備会議などに参加し,無事に大阪府より第1号として認可(正確には2法人同時認可)され,理事としてKMNに関わる中で感じている.
以下,まずは当法人の紹介を行い,その後にKMNへの参加に至る経緯,最後に参加法人から見る現在の活動と今後の活動への期待を述べる.
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